ブラックな介護施設にはどんな特徴がある？見分け方を解説

ブラックな介護施設にはどんな特徴がある？見分け方を解説

少子高齢化にともない、介護職の需要は高まっています。人手不足の影響もあり、求人広告を目にする機会も多いでしょう。しかし、求人の中には労働環境が悪いブラックな介護施設も存在します。 

そこで今回は、ブラックな介護施設の特徴を解説します。求人を探すときのポイントも解説しますので、これから介護施設で働きたい方は参考にしてみてください。 

ブラックな介護施設とは 

 ブラックな介護施設とは、スタッフの労働時間が極端に長かったりハラスメントが横行していたりする介護施設のことです。労働環境の悪さから離職率が高い特徴もあり、慢性的な人手不足を起こしています。労働環境の悪いブラック企業があるように、介護業界においてもブラックな介護施設が存在しています。 

ブラックな介護施設の特徴 

続いて、ブラックな介護施設の特徴や理由を、給料や労働時間の観点から解説します。
以下で一つひとつ詳しく見ていきましょう。  

残業代が出ない 

原則として、8時間の労働を超える場合は残業代を支払わなくてはなりません。しかし、ブラックな介護施設では、労働時間が超過しても残業代を支給しない場合も多く、サービス残業として扱うケースがほとんどです。 

残業代が出ないうえに、サービス残業を当たり前に行なっている事業所はブラックと言えます。また、残業代の未払いが続く場合は、労働基準監督署に通報しましょう。 

人員配置基準を守っていない 

人員配置基準を守っていない場合もあります。介護施設には、「入居者3人に対して1人以上の介護職員の配置」など人員配置の基準が義務付けられていますが、ブラックな介護施設は人員配置の基準を満たしていない場合がほとんどです。 

なお、人員配置基準は法定で定められています。基準よりも少ない人数で運営している事業所は、コンプライアンスに問題があると言えるでしょう。人員配置基準が守られていない場合、通常よりも激務になるかもしれません。 

有給休暇が取れない・休日が少ない 

有給休暇を取ることは労働者の当然の権利です。しかし、人手不足などの理由から有給の使用を許可していない施設もあります。なかには、申請しにくい雰囲気の事業所もあるでしょう。 

また、休日が極端に少ないこともあります。休日は「週に1回以上または4週間以内に4日以上の休日」と労働基準法で定められています。定められた休日を与えられない場合は、ブラックな介護施設と考えていいでしょう。 

シフトを交代してくれるスタッフがいないと休めない 

交代してくれるスタッフがいない場合、休ませてもらえない施設もあります。人手不足を理由に、無理な出勤を強要することもあるでしょう。事前に休暇届けを出したにもかかわらず、休みを認めない事業所もあります。 

そもそも、スタッフ1人の急な欠勤で業務に支障が出る状態に、問題があります。突発的とはいえ、休めないような環境自体、ブラックな施設と言えるでしょう。 

長時間労働の慢性化 

長時間労働が当たり前になっている事業所もあります。原則として、1日8時間・週40時間を超えた労働は禁止されています。しかし、残業が当たり前となり、長時間労働が慢性化するとおかしいという気持ちすら薄れかねません。 

また、定められた時間を超えて働く場合は、36協定の締結が必要です。36協定においても残業は45時間以内と定められているため、それを超えるような事業所はブラックな労働環境と言えます。 

求人募集の内容と実際の業務が異なる 

求人募集の内容が、実際の業務と異なる場合もあります。人を集めるために虚偽の内容を掲載する事業所もあるので注意が必要です。安給料だったり休みが少なかったりなど、条件が募集内容と大きく異なる場合は、ブラックな介護施設と言えるでしょう。 

特に、給料や休日出勤に関する内容はしっかり確認すべきです。ブラックな事業所は、給料や休日出勤にルーズな特徴があるため、入社する前に念入りに確認しましょう。 

違法な医療行為の提供 

違法な医療行為を提供している事業所もあります。介護士に許可されている医療行為は、爪切りや体温測定などの医療的処置が少ない行為です。しかし、人工呼吸器の管理やインスリン注射など、介護士が対応してはいけない行為を行なっている事業所もあります。 

こうした違法行為を避けるためにも、事前にどのような業務を任されるのか確認しましょう。また、どのような行為が違法なのか事前知識として学ぶことをおすすめします。 

ハラスメントや暴力の横行 

ハラスメントや暴力が横行している施設は、ブラックな可能性が高いです。上司のパワハラをはじめ、同僚同士のいじめが多い施設もあります。介護施設の仕事はさまざまな属性の人たちと協力するため、多少のもめ事は発生するでしょう。しかし、それに対して過度なハラスメントが発生する場合は、ブラックな施設と言えます。 

近年、コンプライアンスに従う人が多いため、ハラスメントは減少傾向にありますが、マナーを守れないスタッフはいまだに存在しています。上司や同僚からのハラスメントが続く場合は、転職を検討したほうがいいでしょう。 

スタッフがすぐに辞めてしまう 

ブラックな介護施設は、人の入れ替わりが激しく、労働環境が悪い職場とも言えます。介護施設で長く働きたい場合は、スタッフの定着率が高い施設を選びましょう。 

スタッフの定着率を管理することは施設側の業務です。しかし、定着率が悪い状況を改善しようとしない施設もあります。勤める介護施設を選ぶときは、スタッフの定着率にも注目してみましょう。 

スタッフ間の空気が悪い 

ブラックな介護施設は、スタッフ間の空気が悪い特徴もあります。長時間労働やサービス残業など、労働環境の悪さが人間関係に悪い影響を与えがちです。挨拶や笑顔が極端に少ない事業所は、ブラックな介護施設の可能性があります。 

また、スタッフ間の空気が悪いとコミュニケーションも取りづらくなります。スムーズな意思疎通ができない場合、長期間の就労は苦になってしまうでしょう。 

精神論や根性論を過信している 

昔ながらの精神論や根性論を過信している施設もあります。「自分が若いときは残業が当たり前だった」「人手不足でも残業すれば問題ない」など、職場の根底にある問題を無理やり解決しようとします。精神論や根性論も大切ですが、過度な言動はパワハラにもつながります。 

そもそも、労働環境の問題は精神論や根性論で解決しません。問題点の改善から目を背けているだけなので、こうした事業所はブラックな可能性が高いと言えます。 

求人で注目すべきポイント 

 長期的に働くためにも、ブラックな介護施設は避ける必要があります。続いて、求人を探すときに注意すべきポイントを紹介します。 

求人広告がいつも出ている 

求人広告がいつも出ている介護施設は、ブラックな可能性が高いです。人の入れ替わりが激しい施設は定着率が低いため、常に求人広告を出しています。求人に応募する際は、必ず口コミやホームページを確認しましょう。 

条件が緩すぎる 

条件が緩すぎる求人にも注意してください。「即日採用」「未経験歓迎」など簡単に入社できそうなフレーズは疑ったほうがいいでしょう。ブラックな介護施設は定着率が悪いため、資格がない人でも簡単に採用します。よい介護施設で条件が緩いケースも稀にありますが、同じ介護施設で長く働くためにも、条件だけで職場を決めることは避けたほうがよいでしょう。 

給料が他の介護施設に比べて極端に高い、または安い 

他の介護施設と比べて、不自然に給料が高い求人は避けましょう。同じエリアにもかかわらず、給料に大きな差があるのは不自然です。給料が高い場合は、長時間労働や過酷な仕事内容の可能性があります。給料が極端に低い場合は、施設の経営が厳しい状況にあるかもしれません。 

自分の職場がブラックな介護施設だったらどうする？ 

 時間労働やサービス残業など、自分が勤める介護施設がブラックな環境だったらどうすべきでしょうか。ここでは、ブラックな介護施設だった場合の対処法を3つ解説します。 

転職を考える 

長く働けないと判断した場合、まずは転職を考えてみましょう。介護業界は、少子高齢化にともない慢性的な人手不足の状況が続いています。そのため、介護にかかわるスキルや経験があれば転職はそれほど難しくありません。転職に役立つサイトやサービスも多くあります。 

介護業界での転職にはコモエスの求人サイトがおすすめです。コモエスの求人情報には、実際の施設の動画も紹介しているので、自分に合った施設を簡単に探すことができます。興味のある方はぜひとも下記リンクより御覧ください。 

労働組合の活用 

労働組合を活用することも一つの手です。労働組合とは、同じ会社の労働者が集まって労働条件の維持や改善を行う連帯組織です。労働環境の改善に動いてくれる組織であり、労働時間や給料について会社と交渉してくれます。労働環境が改善できそうな場合は、転職を避けることも可能です。 

未払いの残業代を請求する 

残業代が未払いの場合は、しっかり請求しておきましょう。残業代は労働者が貰えて当然の賃金です。請求するときは、タイムカードや勤怠表など出退勤を証明できるものを準備するといいでしょう。残業代が支払われない場合は、その旨を労働基準監督署に通報してください。 

日本一バズってる介護士ガップリンさんのワンポイントアドバイス！ 

コモコン

実際、介護職はブラックな施設が多いっすか？

介護職は 基本的に時間がきっちり決まっている仕事 ですので、不当な長時間労働などの話はあまり聞きません。

ただし、ブラックだと感じる度合いは人それぞれですので、ブラックな職場だと感じた場合は 転職をしてみるのもよい かもしれません。

施設が変われば、ブラックだと思う状況を改善できるかもしれません。

介護職は職場を選びやすい職種ですので、自分が納得できる職場を探してみて、それでもブラックだと感じたら、 他業種に転職 してみてもよいかもしれませんね。

ガップリン

【インタビューまとめ】 

介護業界は転職がしやすいので、ブラックだと感じた場合でも、施設を変えることで環境を改善できるようですね。今の施設がブラックな施設だと感じている方は、別の介護施設への転職を考えてみるのもよいのではないでしょうか？ 

ガップリン
日本一バズってる介護士！TikTokフォロワー6万人♪
主に介護を出来るだけ明るく楽しく発信してます✌️
求人サイト『コモエス』の公式アンバサダー。 

その他SNS等のリンク：https://lit.link/gappringapurin 

介護の現場の環境は転職で改善されることも多い！ 

本記事では、ブラックな介護施設の特徴をまとめました。少子高齢化にともない、介護職の需要は高くなっています。 

しかし、労働環境の悪い介護施設が多い実態もあります。長時間労働が慢性化していたり、ハラスメントが横行していたりする職場は少なくありません。 

求人を探す際は、「即日採用」や「未経験歓迎」などのフレーズに惑わされないように注意しましょう。 

ブラックな職場環境に悩んでいる方は、コモエスの求人サイトから転職先の施設を探すのがおすすめです。実際の現場を動画で確認することができるので、施設の雰囲気や働きやすさなどが判断しやすいですよ。興味のある方はぜひとも下記リンクより御覧ください。