ケアマネがやってはいけないこととは？頼まれたときはどう対処する？ 

ケアマネは介護保険の専門家のことですが、利用者の自立的な生活を応援する立場のため、やってはいけないことがたくさんあるのをご存じでしょうか。 

本記事では、ケアマネがやるべきこととやってはいけないこと、さらにやってはいけないことを頼まれたときの対処を紹介します。正しい対処方法を知っておくと、余計なトラブルをまねかずに済むので、ぜひご一読ください。 

ケアマネの仕事とは 

ケアマネは、個人宅を訪問する居宅ケアマネと、介護施設に勤務する施設ケアマネに区別されます。ここでは、両者に共通する業務を紹介します。 

ケアプランの作成 

ケアマネは、利用者や家族と面談し、自立的な生活を送れるよう支援するケアプランを作成します。ケアプランは介護サービスを提供するうえでの重要な書類となるため、利用者の状況を適宜確認し、変化に応じてプランの修正や変更を行う必要があるでしょう。 

給付管理 

介護サービスの利用料は、1～3割を利用者が負担し、残りは介護給付費としてサービス事業者が国民健康保険団体連合会に請求して支払いを受けます。 

給付管理とは、介護給付費が正しく支払われるよう、実績を毎月確認し、書類を作成する業務です。これにより、利用者がケアプラン通りの介護サービスを受け、適正な額を徴収されていることがわかり、サービス事業者はきちんと支払いを受けているかを確認できます。 

利用者とサービス事業者の調整 

ケアプランをベースとして、サービス事業者の中から利用者にあった事業者をピックアップし、選定のアドバイスをするのもケアマネの仕事です。また、事業者側からの相談に乗り、利用者とサービス事業者、双方の意見や考え方を取り入れ、調整することもあります。 

ケアマネの業務でやってはいけないこと 

仕事の効率化を図ることは大切ですが、ケアマネの業務では以下のようなことをやってはいけないとされています。 

ケアプランの内容を勝手に決める 

厚生労働省は介護保険の基本的な考え方の一つとして、利用者の選択によりサービスを受けるという「利用者本位」を提示しています。そのため、ケアマネはサービスの提案はできますが、勝手にケアプランの内容を決定・実行することは許されていません。 

理由なく依頼を断る 

基本的に、利用者と家族から依頼された内容が職務範囲内のサービスであれば、拒否はできません。ただし、人員不足や地域外、他のケアマネにプランを作成してもらっているなどの理由がある場合は、断ることが可能です。 

必要な支援を行わない 

要介護認定の申請支援や受給資格の確認作業は、利用者が介護サービスを適切に受けるために必要な業務なので、必ず行わなければなりません。言い換えると、これらの支援を行わずして業務は進められません。 

ケアマネ業務以外で頼まれてもやってはいけないこと 

ケアマネは、自分の職務範囲を超えた業務を行うことはできません。具体的には、以下のような内容が挙げられます。 

通院の支援 

ケアマネが自分の車に利用者を乗せて、病院へ同行することは認められません。通院に関する支援は、介護保険サービスの利用に該当するためです。また、道路交通法など他の法律に抵触する恐れもあります。 

身の回りの支援 

買いものや掃除といった身の回りの支援は、ケアマネの業務外なので避けましょう。身の回りの支援が必要な場合は、他の専門家や介護サービス提供者、地域のボランティアなどを紹介して対応します。 

介護保険と関係のない行政手続き 

後でトラブルが発生する可能性もあるため、行政が発行する書類の取得や手続きは引き受けないようにしましょう。利用者や家族が困っている場合は、手続き方法の説明や窓口の案内を行います。 

日本一バズってる介護士ガップリンさんのワンポイントアドバイス！ 

コモコン

ケアマネの仕事における注意点には、どんなものがあるっす？

ケアマネの仕事は、デスクワークとは少し印象が異なります。
現場を離れても、外に出たり利用者さん宅に行く機会があったりすることは理解しておく必要があるでしょう。

また、ケアマネが作成した書類を基に国と連携を行いお金が発生するので、不正やミスが無いようにしっかり確認する必要があります。
利用者さん本人だけではなく、家族さんの事も理解しないといけないので、コミュニケーション能力もかなり重要です！

ガップリン

【インタビューまとめ】 

ケアマネの仕事は、書類作成能力だけでなくコミュニケーション能力も必要になるようですね。ケアマネの仕事に興味がある方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか？ 

ガップリン 
日本一バズってる介護士！TikTokフォロワー6万人♪ 
主に介護を出来るだけ明るく楽しく発信してます✌️ 
求人サイト『コモエス』の公式アンバサダー。 

やってはいけないことを頼まれたときの対処法 

利用者や家族などから、やってはいけない仕事を頼まれたときの対処法を解説します。 

できない理由を説明して断る 

業務外の仕事を引き受けるケアマネがいると、利用者は他のケアマネにも同じような要望をする可能性が高くなります。仲間や利用者に迷惑がかかるので、きちんと線引きしましょう。 

やってはいけないことを頼まれたときは、介護保険制度で認められていないことを丁寧に説明して断ってください。事前の策として、ケアプランにその旨を記載しておくと、利用者や家族とのコミュニケーションを円滑にし、より質の高いサービスを提供できます。 

行政や管理者に相談する 

理不尽なクレームや悪意のある発言をする利用者がいる場合は、行政や地域包括支援センターへ相談します。相談にあたっては、相手の発言や行為について詳細なメモを取り、必要であれば状況が把握しやすいように、管理者に許可を得て録音することも考えましょう。 

ケアマネは大変なことも多いがやりがいのある仕事 

ケアマネは、利用者や家族とのかかわりが深くなるほど、やってはいけないことを頼まれがちです。困った依頼に対処するのは大変なことも多いですが、人とのふれあいを通じてやりがいを感じられる仕事でもあります。仕事内容をきちんと把握し、適切な対処や対応を心がけて行動しましょう。 

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