介護職における退職の伝え方とは？コツや退職に必要な手続についても解説

人員不足が問題となっている介護の現場において、職場を辞めたくても引き止められてなかなか辞めることができないケースがあります。希望通りに円満に退職するためにも、退職の伝え方のコツを理解しておく必要があるでしょう。 

この記事では、介護職における退職の伝え方のコツや退職までの流れについて紹介します。 

介護職における退職の伝え方のコツ 

介護職を退職したくても、うまく希望を伝えられずなかなか退職できない人も多いのではないでしょうか。ここでは、介護職における退職の伝え方のコツについて紹介します。 

退職日を明確に伝える 

ただ「退職をしたい」とだけを上司に伝えると、「◯月まで働いてほしい」「後任者が見つからない」などと言われ、退職日がどんどん引き延ばされてしまう可能性があります。「◯月◯日」と退職日を明確に伝えることで、職場も後任者の募集に早めに取りかかるでしょう。 

とはいえ、退職日までにきちんと引き継ぎを行う必要があるので、後任者が見つかっていない場合は資料を作成しておきましょう。 

将来のビジョンやキャリアアップなどを退職理由にする 

職場の待遇や職場環境を退職理由にすると、「改善するから辞めないでほしい」と引き止められてしまいます。しかし、今の職場では目指せないビジョンやキャリアアップなどを理由にすることで、上司も納得して退職を受け入れてくれるでしょう。 

明確な意志をもって退職を伝える 

上司へ伝える際は、明確な意思をもって退職を伝えましょう。「あなたがいないと職場が成り立たない」「ずっと一緒に働いてほしい」など、情に訴えるような引き止めを受けた際に、退職を思いとどまってはいけません。 

一度退職の意思を伝えたのであれば、感情に流されないことが大切です。 

脅された場合は第三者に相談する 

退職の意向を伝えたところ、「損害賠償を請求する」と脅されて引き止めにあったというケースもあるようです。しかし、退職時に金銭の支払いが生じることは基本的になく、労働基準法の第16条で「違約金や損害賠償を定める契約をしてはならない」ことが定められています。 

もし、退職の際に損害賠償の請求で脅された場合は、身近な人や労働基準監督署などの第三者へ相談しましょう。 

日本一バズってる介護士ガップリンさんのワンポイントアドバイス！ 

コモコン

施設を退職する際に、スムーズに退職するためのコツがあれば教えて欲しいっす！

基本的に関係性が悪くなってないなら、会社の規定通りの期日で伝えて辞めるのがベストです。

心を病んだり、人が少ないから辞めれないという場合は、退職代行を使ったり、労基に相談すると伝えたりすれば、あっさり辞めさせてくれるかと思いますよ。

ガップリン

【インタビューまとめ】 

基本的には、きちんと退職日を伝えることで、スムーズに施設を退職できるようですね。退職後に新しい介護施設の職場を探す予定の方は、ぜひコモエスの求人情報をご利用ください。 

  ガップリン 

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介護職の退職までの流れ 

いざ退職をするとなると、どのような手順で退職をするのかよくわからない人もいるのではないでしょうか。 

ここでは、介護職の退職までの流れについて紹介します。希望する日までに退職ができるよう、しっかりと確認をしておきましょう。 

上司に退職することを伝える 

まず、退職の意思を直属の上司に直接伝えましょう。退職を伝える時期は、1か月前が一般的です。 

なお、退職までの期間に関しては、民法第627条1項で退職の2週間前までに意思を伝えていれば退職できるとされています。しかし、職場の就業規則に「退職する際は◯か月以内に申し出ること」というような記載がある場合は、原則就業規則に従うようにしましょう。 

退職する日を決定する 

上司に退職をする旨を伝えたら、実際に退職する日を相談して決定します。退職日は、引き継ぎの期間や後任の人員確保などを考慮して決めましょう。 

また、もし有給が残っているのであれば、有給消化も踏まえて退職日を決めることをおすすめします。 

退職届の提出 

退職する日が決定したら、退職届を職場に提出しましょう。「退職願」は退職の意思を伝える書類である一方、「退職届」は退職を通告するための書類で、基本的に撤回はできません。 

また、退職時に提出する書類は職場によって異なりますので、事前に確認をしておきましょう。 

業務の引き継ぎをする 

退職の際は、後任者に向けて自分が行なっていた業務や担当していた利用者の情報などの引き継ぎを準備する必要があります。データや書類などをきちんと整理したうえで保管場所を明確にし、自分が退職しても後任者が困らないようにしましょう。 

施設から借りているものを返却する 

施設から支給されていた健康保険証や名刺、社員証、制服などについては、退職の日までに返却が必要です。返却忘れを防ぐために、返却するものについてリスト化をしておくとよいでしょう。 

介護職を退職する際に必要な手続き 

介護職を退職する際には、さまざまな手続きが必要です。特に、次の就職先が決まっていない場合、必ず行わなければいけない手続きがあるため、退職前にきちんと確認をしておきましょう。 

公的な手続き 

退職後の就職先が決まっていない場合や退職日から次の就職までに1日以上期間が空く場合は、下記の手続きが必要です。 

• 健康保険 
• 国民年金 

• 失業給付 

失業給付については、手続きしなければ受け取ることができないため、次の就職まで期間が空き、収入に不安がある場合は手続きすることをおすすめします。 

職場から受け取るべき書類 

退職後の手続きで必要となる書類の中には、職場から受け取っておくべきものもあります。退職前に以下の書類の準備・発行を職場に依頼しましょう。 

• 雇用保険被保険者証 
• 離職票（雇用保険被保険者離職票-1、-2） 
• 源泉徴収票 
• 退職所得の受給に関する申告書 

• 年金手帳（預けていた場合） 

雇用保険被保険者証・年金手帳・源泉徴収票については転職先に提出する必要があるので、必ず受け取るようにしましょう。 

離職票については、ハローワークで失業保険給付を申請する際に必要となる書類で、退職日以降に職場から郵送してもらいましょう。 

また、退職金をもらう場合は、退職所得の受給に関する申告書についても受け取る必要があります。 

退職に関するよくある質問 

最後に、介護職を退職する際のよくある質問について紹介します。 

転職活動はどのタイミングで行うべき？ 

転職活動は、退職前に行うことをおすすめします。実際に転職活動を始めてから就職先が見つかるまでの時間は明確にはわかりません。仮に介護職を退職してから転職活動を始めた場合、就職先が見つからなければ収入のない状態に陥ってしまいます。 

よほど体力的・精神的につらくてどうしても早くやめたいという場合を除き、転職活動は退職前に行いましょう。 

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有給をすべて消化して退職してもよい？ 

有給はすべて消化して退職をしても構いませんが、もし転職先が決まっておらず、退職日をいつにするか悩んでいるのであれば、残っている有給日数と引き継ぎ期間を合わせて退職日を決めることで、有給を完全に消化できます。 

しかし、すでに転職先への入社日が決まっている場合、有給を完全に消化できずに退職することになる可能性もあるので、あらかじめ有給は計画的に使うようにしましょう。 

面接でうまく退職理由を伝えるにはどうすればよい？ 

上司に直接退職理由を伝える際は、ネガティブな内容でもポジティブな内容に置き換えることで角を立てずに伝えることができます。 

退職理由が人間関係や職場の雰囲気の悪さによるものである場合でも、正直に伝えるのではなく「他の職場でやりたいことがある」「スキルアップを目指したい」など、ポジティブな内容に置き換えて伝えるとよいでしょう。 

まとめ 

今の職場に満足できない場合や、ストレスによって仕事を続けられない場合には、我慢せずに転職をすることをおすすめします。ただし、退職日をきちんと伝えることや業務の引き継ぎを行うこと、そして必要な手続きを行うことなど、社会人としてのルールは最低限守って行動をしましょう。 

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